ざんりゅうのうやく
残留農薬 pesticide residue
食品や飼料等に残留している農薬のこと。作物の病害虫の防除や除草に用いる農薬のうち、分解しにくい成分はそのまま食品や飼料に残存し、ヒトや動物が中毒を引き起こしたり、内分泌系に異常をもたらす可能性がある。また、流通の国際化が進んだことなどもあって、食品の安全性が大きな関心を集めるようになった。このため、食品衛生法のもと、品目ごとに残留農薬の基準値を設定してきた厚生省(現、厚生労働省)は、98年に185種類の農薬をリストアップし、2000年にはさらに15種類を追加した。現在、易分解性、非蓄積性、低毒性の農薬が求められるようになっている。